Invisible friend 2020.10.10-10.16

広い庭で散歩。朝、多めに作ったハーブティーを水筒に入れて、途中のパン屋でパンをひとつ買ったのを持って。ゆっくり歩いたらいくらでも時間が費やせる。時々大きなオブジェがあって、なんとでも考えられるようなその姿を眺めながら、この間見たときとは違っていますね、と話しかけてみた。あなたが違って見えるのだけれど、それはおそらくわたしが違っているからなのだろう。ベンチに座ったら、少しだけぬるくなったお茶をコップに注ぎ、そっと飲む。パンも焼きたてからは冷めちゃったから、湿度を持って柔らかくなってしまった。それでも、このお気に入りの一品はいつもどおりおいしかった。風がさっと吹いてきて、パンの包み紙が飛んでいきそうになる。太陽はその光を力強く注ぐ。また今度来た時も、オブジェが変わって見えるといいな。

見えない友達がやってくる。何人か集まったところで体操。少し前にケガをしていたわたしは長い間身体を動かしていなかったので、あちこち痛くて仕方がない。見えない友達は、見えないから、体操しているのかどうか、いまいちわからないが、時々カサカサ音がしたり、テーブルにゴンとぶつかったりしているようなので、まあ、しているのだろう。体操の後走ってみようか?と、言われたが、とんでもない!と断った。

Invisible friend

Diary 2028.13.39。誰かの旅の上映会。その旅先の記憶をたどる食事と、現地で買ってきたものの販売。

いくつもの郵便物がポストに入っている日。ポストからはそれらが溢れていて、しかしその景色はうれしい。定期的にやってくるもの、初めてのもの、ひとつひとつ封を開けて確かめる。音楽、花、本…、そして誰かからの大事な手紙。気づけば部屋は、言葉と音と香りでいっぱいになっていた。

at night

長い時間、家にいたい。

in the morning

autumn has come 2020.10.04

散歩の段取り。地図を広げて道をたどる。知り尽くしているようでも、知らないところがいまだにある。明日はそこを通ってみよう(果たして通れる道なのか)。帰り道は寄り道。やっぱりあのカフェでひと休みしたい。

autumn has come 2020.10.03

窓から中庭を挟んでちょうど見える向こうの家には、5人姉妹が住んでいて、その姉妹はだいたいみんな3ヶ月くらいずつ歳が離れているということだ。

autumn has come 2020.10.02-10.09

見かけた植物がなんなのか、本棚に並ぶ図鑑を手に取って調べてみる。古い古いこの本はいつからここにあるのだろう、読めない言葉がちらほらある。そして絶対今存在しない植物も載っている。でも、わたしは持っているんだな、なぜかひとつ、その存在しない植物の種を。

朝ごはんは、りんごとヨーグルト。

今度はわたしがかくれる番だよ。君は本当にかくれるのも見つけるのも下手だから、このまま明日になってしまうかもしれない。

autumn has come 2020.10.02

朝からもめている。久しぶりに集まった数人で囲む朝ごはんのテーブルは、足りないクロワッサンを誰が買いに行くかで、あまりいい空気が漂っていない。わたしはコンロの上のフライパンから離れられないし、ふくろうはコーヒーをドリップしている。ウサギだって摘んできた花を飾ってくれてるから、何もしていないのはパンダだけなのに、彼はごろごろ寝そべっていて、いっこうに動こうとしないのだ。

rain 2020.09.25-10.01

雨が止んだその隙に出かけることにする。次に降ってくる前に行き先にたどり着けばいい。少し冷えた空気の中、向かうのは図書館。たくさんの本を抱えてまた雨が止むのを待つ。

雨が降り出した。雨宿りをさせてほしいと訪れたのは。

almost every day 2020.09.17-9.23

昨日はそんなこんなで一日遊び呆けていた。ケーキを食べ過ぎて、お酒をちょっと飲み過ぎて、笑い過ぎた。

お客さまがめずらしくやってくるので、そのための準備、いろいろ。彼女が好きなケーキを買いに行き…、ソファには洗ったリネンをかけ…、新しくブレンドしてもらったオイルを焚く…。音楽もあのレコードで。いい雰囲気ってどこからかこぼれ落ちるんだろう、外から蝶が入ってくる。いいよ、そこで踊っていてくれて。彼女はきっとあなたのことを気にいるよ。

Your bubble 2020.09.010-9.16

星がよく見えるようになったら、再び出かける準備をする。

しばらくぶりのピクニック。いつも一人、今日ももちろん一人。ちょっとおいしいお弁当と何回かつまみたくなるおやつ、飲み物を少し。かわいいクロスに包んで、お気に入りのカゴに詰め、最近ずっとしているサングラスをかけたら、また夕方にね、と部屋に告げる。

その朝、静かなこの建物の中にいた。わたしの他には誰もおらず、どうやら問いかけてもよさそうだったので、ひとつだけ質問してみることにした。

in the morning

Mr.ColorとMrs.Colorのところに行って、倉庫へおじゃまする。新しく届いた荷物があるみたい。棚に所狭しと並ぶ小物をゆっくりと一つ一つ見ていると、Mr.Colorがまだまだ小さな赤ちゃんと飲み物を抱いてやって来てくれた。ちびっこの飲むミルク、わたしの飲むソーダ、そしてMr.Colorの飲む、変な味のするお茶。わたしはそのお茶がどうにもこうにも好きになれないのだけれど、彼は絶対1日一回このお茶を飲む。少しずつ少しずつ惜しむように飲んで、そしてこのお茶がなくなる頃にまた仕入れの旅に出る。このお茶のために旅に出ると言っても言い過ぎでないくらい。

they are talking about their bubbles …

チラッとこちらに振り返った茶色いウサギは、明らかに微笑んでいて、置き土産のことを聞いてみたかったのに、なんだかそんなことなど、もうどうでもいいような気にさせられた。触るとあっさり壊れてしまいそうなその花びらを、わたしは眺めることしかできなくて、あとの続きは想像の中でのみ進む。次への一歩は、もう季節が移った証拠。それは決して止めることはできない。

September 2020.09.02-9.09

手紙を出しに郵便局まで。その帰りにアイスクリームを買う。小さなテントのアイスクリーム屋さんはまもなく今年の営業を終える。次の街へ旅立つそうだ。また来年。

今週はお店に人がたくさん来た。久しぶりの人は新しい商品を持って、このところ続いている人はいつもパンを持って、と、みんな、何かしら携えて。店はなんだかにわかにモノが増えて活気が出て、ちょっと分厚くなった。お客さまには、いつものように店に並ぶ3種類のお茶から好きなものを選んでもらい、それをいれた。お茶を片手に、カウンター越しに話す。相手の後ろに並ぶ窓の向こうには外の景色が見える。それは、話す人によって、色々違うものになった。山が見えたり、ドライブしていたり、時には過去を遡ったり。それをぼんやり眺めながら、わたしは次に自分が行く場所、することを選んでいるような気がした。

ブレイクスルー。

小さな巨人が「自分の新しい料理の試作を食べてみてくれないか」と家まで持ってきてくれた。お茶をたくさん入れて、ほんのり温かくしながら、少し話す。いくつかある椅子をあれこれ座り変えながら、彼女はその新しい料理について説明してくれた。何が入っているか、どんなところに工夫したか。一口食べてみたけど、それは想像したよりもかなり美味しかった。入っているものより、工夫より、彼女はもっと素敵なスパイスを自分自身に持っている。

夕方そっと抜け出して森まで行ってみた。緑が濃くて、薄暗かった。ほんの少しだけ泳いでみようと、湖まで行ってみた。

peach 2020.08.26-9.01

新しい椅子が届く。ひとりのための。古い椅子はリペアしてみる。うまくできるかはさておき。このところ、頭より手先を動かしてばかりいる。というよりも、頭が働いていない。よく冷えたお茶をコップにたっぷり入れて飲み干した。パンはオーブンで少しだけ温めて、チーズを挟んだ。日が暮れるのが待ち遠しく、キャンドルの灯りをつけるのがうれしい。いろんなことを準備して、新しい椅子に座ってみる。

クッションカバーを縫った。少しずつ部屋の色を変えていて、今のものが合わなくなってきたからだ。カバーと一緒に小さな袋もまた縫う。なかなか思うものにならないから今日のものは途中で終わる。

教えてもらったレシピでイチジクをサラダに。まだよく寝ている。起きている間は小さな袋を縫っている。小さな歌を入れるためのもの、小さな祈りを入れるためのもの。小さな瓶には内緒話を詰めてみた。それも袋に入れておこうかな。

たくさん寝た方がいいということで、眠ることにしました。起きたら食べようかな、イチジク。冷やしておきます。

再び勢いよく雨が降り出した。

a lot of books 2020.08.19-25

交渉、オマージュ:わたしはノッチョーラが欲しいと言ったけど、彼は今日のおすすめはストラッチャテッラだからと言って、それを売りたがる。とってもいい感じのチョコができたからだそうだ。お客が欲しいものを買えないってどういうこと?と言いながら、ストラをもらうことにする。

sometimes

映画館の帰り道、食べきれなかったポップコーンを少しつまみながら、いろんなことを思い出してみる。話かどうこうというよりは、部屋に置いてあるものがどうだった、とか、食べていたものがなんだった、とか、こんな服を着ていたな、とか、そういうことばかり。信じられないくらい忘れっぽいわたしは、断片的な色彩で構成されている。振り返ると鳩がずっとついてきてたから、ポップコーンをあげることにする。

しばらく休んでいた(ようだ)ドリンク配達が復活して、また今朝ポストには、今日のジュースが入っていた。朝の楽しみ再び。まずスイカから。

二階に溜まった水は、やがて階下に染み出した。

 … Je voudrais une chambre avec une belle vue… 待ちわびた郵便物がポストに入っていた。太陽をめいっぱい浴びて、封を開けるとそれはポカポカ暖かかった。小さな走り書きのメッセージと共に、また彩りがひとつ増える。目の前の景色は変わり続ける。彼女は美しい、のではなくて、あなたが美しい。

この部屋の散らかったテーブルの上にはまだ読みかけの本があり、そのどれもがハラハラとその断片をまき続けていた。それらはうっすらと、部屋の中に積もっていき、あちこちを覆っていった。わたしは慎重に指ですくいながら、その小さな粒のようなものをじっと眺めてみた。それは物語の一部であったり、写真の温度であったりしたが、中にはよくわからないものもあった。

chaos again

再び混沌の中からお届けします。皿の上には桃といちじくとぶどうが盛られていて、好きなように食べていいそうです。どれか選べと言われても、けっこう悩みます。隣の部屋から聞こえてくる音楽は好きな感じで、タイトルを伺いに行きたいくらいです。クマとウサギが並んで座っていて、仲良さそうに見えるけど、クマは実はウサギのことが怖いっていうのは、最近まで知りませんでした。

tall and short

背の高い人がしゃがみ、背の低い人が万歳をしている。だいたい同じ感じ。

the boy said to me…

その少年は、手に持っていた貝をテーブルの上に置き、足の裏についている砂を払った。バッグの中からサンダルを取り出し、それを履き、ベンチに腰掛けしばし海を眺めていた。しかし太陽が強すぎた。波の音は白く飛び、誰かのはしゃぐ声は消された。そしてやがて彼の姿も見えなくなった。

summer

blue and white

空の鮮やかな青と、雲のくっきりとした白の、コントラストの中へ突き進む。いつまで経っても着くことのない、はちきれんばかりの景色。

Soap bubble

床に落ちたシャボン玉は少し跳ねてから、風に吹かれて転がっていった。

heabal tea day2

昨日から飲み始めた新しいお茶は、すうっとした余韻がさらに長引く。強すぎる光を垂らした布で少し弱めた部屋の中、音もハラハラと床の上に落ちてきて、薄暗さと静けさが満ちてゆく。熱いお茶のひんやりする感触は、より際立って、これから数日間、この感じを味わうのだなあと楽しみになる。

please keep off the grass

秘密を預けた帰り道、あまりにも暑すぎるから公園でかき氷を買った。あの場所から持って帰ってきたカードはまた送ろう。

a letter

ポストに届いていた封書。開けると「一回休み」と書かれた紙が一枚。