autumn has come 2020.10.02-10.09

朝からもめている。久しぶりに集まった数人で囲む朝ごはんのテーブルは、足りないクロワッサンを誰が買いに行くかで、あまりいい空気が漂っていない。わたしはコンロの上のフライパンから離れられないし、ふくろうはコーヒーをドリップしている。ウサギだって摘んできた花を飾ってくれてるから、何もしていないのはパンダだけなのに、彼はごろごろ寝そべっていて、いっこうに動こうとしないのだ。

窓からちょうど中庭を挟んで見える向こうの家には、5人姉妹が住んでいて、その姉妹はだいたいみんな3ヶ月くらいずつ歳が離れているということだ。

見かけた植物がなんなのか、本棚に並ぶ図鑑を手に取って調べてみる。古い古いこの本はいつからここにあるのだろう、読めない言葉がちらほらある。そして絶対今存在しない植物も載っている。でも、わたしは持っているんだな、なぜかひとつ、その存在しない植物の種を。

in the garden vol.3

散歩の段取り。地図を広げて道をたどる。知り尽くしているようでも、知らないところがいまだにある。明日はそこを通ってみよう(果たして通れる道なのか)。帰り道は寄り道。やっぱりあのカフェでひと休みしたい。

朝ごはんは、りんごとヨーグルト。

今度はわたしがかくれる番だよ。君は本当にかくれるのも見つけるのも下手だから、このまま明日になってしまうかもしれない。