dear

扉を開けたら懐かしくそしてクスッと微笑んでしまうようなかわいらしい匂いがして、彼女と「思い出すね、なんだか幸せな心地だよね」と言いながら階段を登った。あの時なにがそんなに伸び伸びしていたのか、今考えてみてもよくわからないけれど、あの夏は本当にあの時しかない夏だった。