
N



あたらしいことを少しだけ意識するには、ちょうどいい日。ただわたしにとってはそうだけど、あなたにとってそうだとはかぎらないですね。ごめんなさい。

できることなら危ない橋は渡りたくない;
春の訪れを目の前に、次の冬にはもう着ないと決めたコートをリサイクルショップへ持って行った。今日は北風がいつも以上に強くって、マフラーをぐるぐる巻きにしても相当寒かったけれど、わたしはすっかり変わった新しい自分を想像して、無理やりに暖かい気持ちを羽織ってみた。
しかしそれは悲しいことにちっとも暖かくなかった。


遅い遅い遅いめざめ。
明日は雨が降るそうだ。だから、今日の散歩は少し遠くまで行くことにする。新しいセーターを着て、いつものマフラーを巻き、久しぶりに出した古い手袋(それはちょっとだけよそよそしかった)をはめて。

この頃の様子を眺めて、切り取り。そして日記に貼り付け。彼女は旅に出ていて少し前からここに居ないから、ちょっと落ち着いて作業ができる。管理人さんはひと足先に冬休み。流行りの風邪をひいたみたい。

ブレるという、大きな大きな可能性。
Good Morning、いちばん遅い朝
ベッドから出ない日。まくらの位置とか、毛布をのせたりだとか、その狭い場所でゴソゴソとし続ける。彼女はずっと横で寝ていたが、のぞいてみたら、薄目を開けていた。なんだ、ウソ寝。

太陽は今日も登ってきます。よく言うそれは、変わらないことを何よりも語っていて、そう、それ、自分でわかっているのではないですか。

ぴかぴか。



あたらしい時間に慣れる前に、またあたらしい時間がはじまって、そのまたあたらしい時間にいろいろあわせてみていたら、またまたあたらしい時間がはじまった。わたしは毎回振り出しに戻された気分でいろいろ変えてみていたが、彼女はいっこうに何も変わらず、どの時間にもいつもの彼女のままだった。
そうか、そういうことなのか。


フォーカス。てきとう、ひとりよがり、わたしはいつも的外れなところにあわせているよう。
フィルター。基本的にかかっているもの、だのに気づいていないのさ。
フォーカス。できるだけひいてみたいよね。
フィルター。少しでも薄くなったら、その景色の鮮やかさに目が眩むのかな。
フォーカス。ある。
フィルター。ある。

朝と夕と


半分の約束;
あたらしい時間。
上の住人が引っ越していって、管理人さんはずいぶんと寂しそうだけど、なんだかんだといろいろ作ってくれて、わたしとしてはいいことが多い。とうもろこしのスープも、きゅうりのサンドイッチも(こっそりエメンタールチーズをはさんで食べたけど)、泳げそうなくらいの湿度の中で、窓の外も霧でよくわからない中で、ぷかぷか浮かびながら食べるには、とてもありがたいものだった。
「週末は映画に行かない?」
そうだね、別に今はいいけれど、そんな先のことはちょっと約束できないな。
だって、踊りたくなるかもしれないでしょ。

バナナのケガ(春の訪れ);
花見をしていたところ、突然こんなことになりました。けっこう驚きましたが(まわりも)、でもまあ、ばんそうこうを貼って、ベッドにもぐって、ちょっと眠ってみることにします。起きた頃には、少し痛みもやわらいでいるんじゃないかな。

ミルクの中で。