時計を見たらもう14時をまわっていた。とても寂しい状態の冷蔵庫からきゅうりを一本とチーズのかけらを取り出して、サンドイッチを作ることにする(「作る」といえるほどのものでもないのだけれど)。チーズスライサーがだいぶ前から行方不明なので、ナイフでチーズをスライスしようとしたが、それはしないほうがいいとお店で言われたことがあった。硬いチーズに力づくでナイフを入れて無理やり削る。分厚くてぎこちないチーズのスライスがたくさんできてしまう。失敗作もいくつか、その小さいかけらをつまみながら、きゅうりを切る。わたしはきゅうりのこの青々としたみずみずしさがそんなに得意ではなかった。ただハムやチーズのような塊のものと一緒だと、割とおいしく食べられた。パンはトースト。その上にできあがったチーズときゅうりをたくさん重ねてのせた。暖かくてカリッと香ばしいパンとシャキシャキのきゅうり、ちょっと厚くてぜいたくな気分になる塩気のきいたチーズを一緒にめいっぱい頬張る。ガス入りとノンガスの水を半分ずついれたコップにレモンをけっこう絞って、ごくごく飲む。ちょっと遅めのランチ。昨日のラジオの録音が、ちょうど「それではおやすみなさい」と言った。