in to deep

プールの中を深く深く潜る。どこまでいっても底にはぶつからない。途中水の色は明るいパープルから微かなピンクに変わった。これだけ広く深いからわたしは誰とも出会わない。音は遠くでぼんやり鳴っている。だいたいプールの中で聞く音といえば、人のはしゃぐ声だ。今日もそのにぎやかな明るい声がする。もうどれだけ潜ったのだろう。音はかろうじてまだ聞こえるが、光はずいぶんと届かなくなってしまった。